引っ越しをする時は、荷物を極力減らしたり、相見積もりをしたりして、できる限り引っ越し料金を下げようとするものです。しかし、一台あるだけで割増料金がかかる可能性があるのが、自転車です。どうして自転車の運搬はお金がかかるのか、どうすれば安く運搬できるのかについて、紹介します。
引っ越し業者に頼むといくらかかる?
引っ越し業者に自転車の運搬をお願いする場合、一般的なママチャリで、一台あたり数千円~1万円ほどかかります。マウンテンバイクやロードバイクなどの特殊な自転車で、一層気をつけて運ぶ必要があるものなら、数万円かかってしまう場合もあります。
高価な自転車なら割高な料金になることも理解できますが、どうしてさして高価でもない自転車の運搬にも、特別お金がかかるのでしょうか?それは、自転車がとても積みにくく、スペースをとる性質の荷物だからです。
自転車が積みにくい理由
何よりもまず重要なのは、自転車はサイズが大きいということ。それだけでもスペースをとってしまう荷物だということが分かります。そして、ハンドルやタイヤが稼働するためにバランスが悪く、自立しにくいことも、積みにくい理由の一つです。
理由1. サイズが大きい
自転車はサイズが大きく、細身で華奢な作りなので、上や下に重ねて物を置くことができません。これも、費用がかさむ原因です。もしも、自転車一つ分のスペースを確保するためにトラックの大きさをワンランク上げなければならないのなら、それだけで万単位の差額が出ることすらあります。
理由2. バランスが悪い
バランスが悪いので少しの揺れで倒れやすく、周りに積んである荷物や家具に当たって傷つけるかもしれません。そんなリスクを回避するためには、しっかりとした梱包や固定をする必要があります。
梱包と固定を他の荷物よりも丁寧に行おうとすると、資材や手間もたくさんかかるので、自転車があるだけで引っ越し料金が高くなる傾向があります。このように、自転車がある引っ越しは割高になりがちです。引っ越し業者に頼むなら、相見積もりをとって値段交渉するのが大切です。
自転車を安く運搬するには…
そうはいっても、引っ越し料金はなるべく安く抑えたいという人がほとんどでしょう。例えば、自転車のあるなしでトラックの大きさが変わってしまうのなら、自転車は別で運搬を頼んだ方が良い場合もあります。
引っ越し業者の相見積もりだけに頼るのではなく、他の選択肢もなるべく多く考えておくことが肝心です。最終的に、相見積もりで出た引っ越し業者の料金と比較して、安い方を選択できるようにしておきましょう。では、具体的にどのような方法があるのか、紹介します。
方法1. 自家用車で
一番お金がかからないのが、この方法です。旧居から新居まで、自家用車を使って移動する予定の場合は、この方法をおすすめします。軽自動車など、自転車に対して車の荷台が小さすぎる車では難しいですが、他の荷物をあまり詰め込まないなら、自家用車に自転車を載せて持っていく形をとるのが一番です。
車の中で倒れたり、カーブの勢いで引きずられたりして、車内や自転車に傷をつけないよう、ひもなどでしっかりと固定するようにしましょう。また、他の荷物も運ばなければならない、などの理由で旧居と新居の間を何度か往復する必要があるのなら、ガソリン代も考えたうえでどうするか判断しましょう。移動距離が長ければ長いほど、注意が必要です。
方法2. 宅配便で
車を持っていないなら、宅配便を利用する方法もあります。例えば、15~20kgくらいのママチャリを、梱包した状態で関西から東京まで送ってもらうには、だいたい2,000円前後の金額で済みます。
自転車運搬専門の宅配サービスもありますが、箱のレンタル料金を入れると1万円程度かかるので、ヤマト便やゆうパック、日本通運ペリカン便などの宅配便がおすすめです。箱の大きさが変わると料金がかさむので、ペダルやハンドルなど分解できるところは取り外してコンパクトにまとめることが、送料を安く済ませるためのコツです。
また、箱のレンタル料金を浮かせるためには、自転車屋で自転車の入っていたダンボールを譲ってもらえないか交渉してみたり、スーパーなどでもらってきたダンボールを使って自作してみたりするなど、工夫してみましょう。
いっそのこと買い替えるのも
今ある自転車が古いなら、持っていくよりも買い替えた方がいい場合もあります。スーパーやホームセンターのオリジナルブランドなら、1万円程度で買えるものもあるので、同じく1万円もかけてボロボロの自転車を持っていくよりは、いっそのこと、そのお金で新調するのも一つの方法です。
古い自転車の処分には1,000円ほどかかりますが、リサイクルショップなどに引き取ってもらえば、買取価格がついて逆にプラスになるかもしれません。
相見積もりのコツ
それぞれの業者に、自転車を持っていく場合と諦める場合の2パターンの見積もりを出してもらうのが、自転車を持っていく引っ越しにおいての賢い相見積もりの取り方です。
その差額が、他の運搬手段でかかる金額よりも少ないなら、すべての荷物を引っ越し業者に頼みましょう。逆に差額の方が多いなら、自転車だけ他の業者にお願いすると良いでしょう。二つの異なるサービスを利用する分、少し手間はかかりますが、金銭的な負担は抑えることができます。
自転車は、トラック内のスペースを大きく圧迫してしまう荷物なので、まずは持っていくか処分するかというところから、検討しましょう。
持っていくのなら、相見積もりをして引っ越し業者に頼むのか、自力で運ぶのか、はたまた他の方法で輸送するのかを決めましょう。引っ越し料金を安く済ますには、選択肢をなるべく多く用意しておくことが大切です。