進学、就職、転勤などで、全国的に一斉に引っ越しが増える3月と4月が、引っ越し業界の繁忙期になります。1年間に行う引っ越し件数の3分の1が、この時期に集中するとも言われるほどです。いくらでも需要があるため、どこの引っ越し業者も通常期よりも料金が軒並み高騰します。そんな時期に少しでも安く引っ越すにはどうしたら良いのでしょうか。
特に引っ越しが集中するのが3月下旬の土曜日
3月と4月が、どの日も一律に料金が高くなるということではありません。この時期は、公立学校の春休みにあたる3月中旬から4月上旬にかけてが、特に引っ越し料金が高くなり、ピークは3月下旬の土曜日でしょう。この日に大安が重なるようなら、かなり早くから引っ越しの予約を取らないと希望の日時に引っ越しができないことが多いです。
この時期に引っ越しを予定している人は、早めに申し込みましょう。転勤が急に決まった人は、引っ越し先の住居が確定していなくても、大まかな市町村が分かれば引っ越しの予約を取れることが多いので、前もって見積もりをしてもらうと良いでしょう。
繁忙期の単身と家族の引っ越しの料金相場は
大学合格がギリギリで決まった人も、この時期に動くことが多いですね。遠方の場合、親と不動産会社を回り、一日で数軒の内見をしてその日のうちに契約を済ませることが多いです。単身赴任が決まった場合でも、少しでも長く家族と一緒にいるために異動日ギリギリまで引っ越しをしない人もいます。
となると、単身でも家族でも3月や4月の引っ越しがどうしても多くなってしまうため、ピークの時期は土日平日関係なく、引っ越し料金相場が軒並み高騰します。しかし、その後ゴールデンウィークにかけて少しずつ料金は下落していきます。
単身引っ越しの料金相場は
この時期に単身引っ越しで気をつけたいのは、通常期なら一人暮らしの引っ越しのためのプラン「単身パック」などが、業者により3月から4月の繁忙期の時期の取り扱いがなかったり、使えても割増料金がかかってしまうことがある点です。web申し込みや、複数申し込みなどの割引特典も、この時期は適用外になっていることがあります。
繁忙期の単身引っ越しの相場は、20km以内の近距離なら35,000円前後、50km超なら50,000円前後、500km以上の長距離だと10万円前後です。だいたい、通常期の引っ越し料金の1.2倍から2倍弱となるところが多いです。
家族の引っ越し料金の相場は
家族連れも、進級や進学に合わせて年度初めのキリの良い時期からスタートが切れる3月中旬から4月上旬にかけての引っ越しが最も多くなります。大規模マンションの一斉入居などもこの時期に多くなり、朝早くから夜遅くまで、各地で引っ越しのトラックが停まりスタッフが慌ただしく作業する様子が見られます。
家族とはいっても、子どもの人数や年齢で若干荷物の量は異なりますが、一般的な平均額は20km以内の近距離で10万円前後、50km超なら17万円前後、500km以上の長距離だと28万円前後です。こちらも、通常期の引っ越し料金の1.2倍から2倍弱となるようです。
繁忙期でも安く引っ越す5つのコツがある
この時期は一斉に引っ越し料金が高くなるため、本当に安く引っ越したいなら時期を前倒しするか、繁忙期が過ぎたあとの引っ越しが望ましいのですが、そうも言ってられない人が多いことでしょう。
早いうちに予約で埋まってしまうこともあります。そのため、この時期はどこの引っ越し業者も強気で、普段はかなりの値引きをしてくれて安く引っ越しができると定評のある業者でも、なかなか期待通り下げてはくれません。
そんなときは、業者相手に頑張るのではなく、自分でもなるべく安く引っ越しができるように努力や工夫できることはたくさんあります。以下に説明しますので、参考にしてみてください。
引っ越し見積もりは早めに来てもらう
早くに申し込まずに繁忙期に差し掛かるようなギリギリに予約しようとすると、すでにトラックやスタッフの手がいっぱいで、業者の空いている日にしか引っ越しができない事態になるかもしれません。そもそも、訪問見積もりを頼んでも即日や翌日の早いうちに担当者が来てくれるかはわかりません。
早くに申し込めば、早期予約特典などの割引サービスが受けられたかもしれないのに、ギリギリの申し込みではそれも不可能です。
日程に余裕があれば、たくさんの引っ越し業者に訪問見積もりに来てもらって、その中から一番安い業者に決定することもできますが、遅くなると、検討するだけのたくさんの業者が見つかるかは怪しいです。
仮に複数社が見つかったにしても、あちこちに価格交渉している時間が惜しいでしょう。すぐに各社の見積もり担当の営業マンと相談して交渉し、営業マンは上司の意見を聞いて値下げして客に知らせるという段階を踏むのは、この忙しい時期にはどうしても難しくなります。
よってなかなか客からの色よい返事が無いときは、業者側も「それ以上は値下げできません」と強気な姿勢で押し通すことが多くなります。まして、会社の決済を必要とするなら、新居が正式に決まっていなくても、少しでも早いうちに見積もりに来てもらえるように手配しましょう。
複数業者の相見積りは鉄則
上でも触れましたが、少しでも安く引っ越しするには、複数の業者からの相見積りが欠かせません。見積もり額やプラン内容で比較して、本命の業者に他社の見積もり額を提示してそれよりも安くしてもらう、という駆け引きが一般的な流れです。
最初に提示する見積もり額は、あとで値下げすることを想定して本来の料金よりにかなりの額を上乗せしている業者も多いです。でも、その相見積り後の各社の値下げ交渉をしなければ、その高いままの引っ越し料金を払わされることになってしまいます。
いくらでも需要のあるこの時期にどうしても引っ越さなければならないお客さんの足元を見て、ものすごく高い料金を吹っ掛けられることもあるため注意が必要です。忙しさにかまけて業者の言いなりになってしまうことは避けましょう。
一括見積もりサイトなら時短で安い業者が見つかる
引っ越しが急に決まり、何社にも見積もりに来てもらう時間的余裕がない、早いうちに一社に決めてダンボールを持ってきてほしい、など切羽詰まっている時に頼りになるのが、引っ越しの一括見積もりサイトです。
大手から中小の引っ越し業者まで数多くの業者が加盟し、最初から競合相手がいることが分かっているので、最初に高い料金を吹っ掛けてくるようなことはありません。業者から連絡があるということは、積極的に仕事を受注したい姿勢の表れでもありますから、最初から最安値に近い引っ越し料金を提示してきます。
有名無名のさまざまな業者から連絡がくることが考えられますので、ある程度出そろった時点で対応の良い信頼できそうな業者へ2~3社の見積もりを予約すると良いでしょう。
日程に融通がきくなら料金が安い日に引っ越しをする
繁忙期の引っ越し料金の見積もり額を見て、こんなに高いものだとは思わなかった、と放心状態で冷静な判断ができず、ろくに値引き交渉もできないままその金額で決めてしまった、という話もききます。
特に、家族の人数の多い長距離の引っ越しでは30万円や40万円かかることもこの時期では不思議ではありません。でも、見方を変えると、逆にこの時期でなければ、その何割かは安く引っ越しができるわけです。
物は考えようですが、旅行に出かける感覚で、数日不便を感じない程度の身の回りの最低限の荷物を持ち、引っ越し先の近くのホテルに泊まって数日しのぐ方法もあります。繁忙期が過ぎたあと、引っ越し料金が安くなってから荷物を運んでもらう方法です。
家族の1人が旧居に向かっても良いですし、身内や知人で荷物の搬出に立ち会ってくれる人がいれば頼っても良いでしょう。通常期と繁忙期の料金差が大きい場合は、そんなことも方法の一つとして選択肢に入れてみると良いでしょう。もちろん万障繰り合わせて、繁忙期をずらして引っ越しができるなら、それが一番です。
荷物を減らして余計なものまで運ばない
荷物が多ければ引っ越し料金は高くなるというポイントを押さえ、できるだけ大きな荷物や不用品を減らす努力をしましょう。訪問見積もり時に、運ぶものと運ばないものの選別をしてから荷物をチェックしてもらいます。と言っても「これは運びません。処分します」など伝えれば大丈夫です。
ダンボールが一個や二個減ったくらいでは、全体量ではあまり代わり映えしないため、思い切った断捨離が必要です。引っ越し先で使う予定がないものは、引っ越し前に処分をしましょう。リサイクル業者などに買い取ってもらえば、少しは引っ越し料金の足しになるかもしれませんよ。
また、新居に運び入れるのにクレーン作業が必要になるような大きい家具や家電も、手放して引っ越し後にコンパクトなものに買い替えたほうが、今後も引っ越しがある場合、長い目で見れば断然お得になるはずです。引っ越しは買い替えのチャンスです。
少しでも有利なプランが利用できないか
引っ越しはトラック一台を借り切るチャーター便だけではありません。荷物が少なければ、他の世帯の荷物と合わせて運んでもらう混載便というプランもあります。また、長距離の場合は、大手引っ越し業者なら別の営業所の帰り便を利用できるかもしれません。
運送業はトラックを空っぽのまま長距離走ることを嫌いますので、タイミングよく同じ方面の帰り便が見つかれば、安く引っ越しができる可能性があります。
また、朝一番の決まった時間に始まる午前便よりは、その日の2番目以降の午後便やフリー便と呼ばれる便の方が料金は安くなります。2割から半額近く安くなるということも言われますが、開始時間や荷物量により料金設定は異なることが多いです。
これらの便は、特に繁忙期は引っ越し完了時間が深夜に及ぶこともあります。というのも、大きめのマンションで何軒もの引っ越しが重なってしまうようなときは、エレベーターの順番を待ったり、階段を使ったりしても他の作業の邪魔をしないようにお互いうまくやりくりする必要があります。
入り口から遠くにトラックを停めなければならない場合も、荷物を持って移動する横持ち作業が多くなるため非効率になってしまうからです。このような想定外のことがしばしば起こるために、どうしても繁忙期は2便目、3便目の作業開始時間を読むことが難しくなります。
上記の午後便やフリー便は、作業時間が何時になっても構わない、近隣の住宅地から離れていて多少の物音を出しても支障がない、などの条件を満たしていないときは、かなり慎重に考えなければなりません。全く心配の要らない環境なら、繁忙期に安く引っ越しできるチャンスではあります。
まとめ
繁忙期だから引っ越し料金が高いのはやむを得ない、と諦めてしまわなければ自分次第で引っ越し料金を節約できる可能性は大いにあります。また、引っ越し業者に「この引っ越しをなんとか受注したい」と思ってもらえるように努力しましょう。
聞きたいことは事前にメモをしておく、その場で分からないことは遠慮せずに質問する、など準備万端でコミュニケーションが取りやすい優良顧客であることをアピールしましょう。
引っ越し当日までにきちんと荷造りを済ませ、当日も余計な手間なくスムーズに引っ越し作業が進められるだろう、と思ってもらえれば成功です。「他社でなく、うちで契約を取りたい」と頑張って値引きしてくれるかもしれませんよ。
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