引っ越しで荷物の破損や紛失があった場合の対処方法

引っ越しで荷物の破損や紛失があった場合の対処方法

引っ越しのプロでも人間である以上、どんなに注意していてもミスが起こることはあります。もし、荷物の破損や紛失があったら、どうなってしまうのでしょうか。そんなトラブルが起こってしまった場合はどうしたらよいのか、対処方法や補償について説明します。

引っ越しで荷物が壊れたら弁償してもらえるの?

国の事業許可を取った正式な引っ越し業者なら、荷物に破損があり、修理不可能な場合には、引っ越し業者が加入している保険会社から保険金が支払われます。ただし、一点あたりの補償上限額や適用範囲などは引っ越し業者により、また利用するプランなどに応じて異なるケースがあるため、事前に確かめておいた方が安心です。

荷物の破損を発見したときの対処方法は

引っ越し後の荷解きは、優先順位として普段使うものからダンボールを開封し、所定の位置に収めていくケースが多いでしょう。特に急いで使う必要のないものは、忙しさのあまり、何か月も放って置かれることもあると思います。

しかし、せめて割れ物や繊細で壊れやすいものは、引っ越しが終わったあとすぐに開封して状態を確認したり、エアコンが問題なく作動したりするかチェックしておきましょう。もし、破損や不具合を発見したら、すぐに引っ越し業者に連絡を入れましょう。

その際に、見積もり書に記載のある受付番号か、名前や住所で、データを照合し引っ越し日を確認することになります。なぜなら、引っ越し日と破損を発見して申し出た日が、大きな意味を持つことになるからです。

とりあえず、ダンボールの外側に落としたりぶつけたりした跡がないか確認し、壊れたものがあればそのままの状態で写真を撮り、画像を保管してダンボールも取っておきましょう。

3か月以内に申告をすること

引っ越し業者は、引っ越しを行ったあとの3か月の間、依頼主の荷物に対しての責任があります。その責任の所在が引っ越し業者にあるうちに荷物の破損の届け出をしないと、荷物に対しての補償をしてもらえません。

3か月が経過したあとに運んだ荷物に何らかの異変があっても、それは引っ越し作業中に破損したものか、その後使っている間に不注意で壊れてしまったものかの明確な区別がつかないからです。

事前に状態を撮影すると良い

大切な壊れやすいものは、念入りに緩衝材を多めに使って大げさなくらいに丁寧に梱包をしておくべきです。その状態で一度写真に残しておくと良いでしょう。万一破損があったときに、自分はこのように厳重に梱包していたという証拠になります。

というのも、滅多にないこととは思いますが、中には不誠実な業者に「梱包のしかたがまずくて壊れたのではないか」と言いがかりを付けられた事例があるためです。ダンボールに収めた状態でも撮影して、フタを閉めたら必ず赤いペンで「ワレモノ」や「取扱注意」と目立つように大きく記入しましょう。

個人で保険に加入する方法も

引っ越し業者は、損害保険会社の運送業者貨物賠償責任保険に加入しています。ただし、その補償内容は業者によりさまざまです。荷物一点あたりの補償上限額が決まっていたり、総額の上限額も決まっています。

また、補償対象になる荷物の範囲が異なることもあります。壊れ物が多かったり、一点あたりの金額が高額な持ち物があれば、事前に補償内容をよく確かめておいた方が良いでしょう。補償金額が足りないため不安だと思うなら、個人で引越荷物運送保険に別口で加入することも検討しましょう。

全て運んだはずなのに荷物が足りない!

荷物の紛失を防ぐために、引っ越し業者は荷物を運び出してトラックに全て積み込んだあと、旧居に積み残しの荷物がないかどうかを依頼者に確認します。

また、トラックから全ての荷物を運び入れて、引っ越しが終わったあとにも、トラックから降ろしていない荷物がないかどうかのチェックを求めます。そして、確認の署名をして引っ越しが終了するわけですが、まれに、荷物の一部が紛失してしまうことがあります。

荷物の紛失は速やかに連絡を

よその引っ越しと一緒に荷物を積む混載便や荷物の一時預かりなどを利用した際に、他の荷物と紛れてしまい、荷物が見当たらないことがあるようです。また、一時的に無人になってしまったトラックの荷台から、また、開け放した玄関ドアや庭に通じるベランダから侵入して持ち去られたり、ということがあるかもしれません。

盗難とわかった場合は速やかに警察に連絡することが大切ですが、紛失なのか置き忘れなのかよく分からないが、荷物が見つからないというときは、引っ越し業者に連絡しましょう。

無いものにいち早く気がつくことが大切

荷造りした荷物をすべて開梱して所定の場所に収めて初めて紛失に気づくことがあります。たとえば、本棚の一段分の本がまるごと見つからない、机の引き出しのひとつ分が無い、というときは誰の目にも無くなったことがわかります。季節外の衣類や普段使わないブランド品やアクセサリーなどは、使おうと思ったときに無いことに気がつくケースもあります。

引っ越しが終わったらなるべく早いうちに荷解きをして、なくなっているものがないか確認しておきましょう。これも、上記と同様、3か月以内に申告しなければ補償してもらえません。

ダンボールには品名と通し番号を

4人家族の引っ越しでは、ダンボールが80個にも100個にもなると言われています。大量に積み上げたダンボールから2、3箱がなくなっていても、すぐに気がつく人はまずいないでしょう。

荷解きをする暇がなくても、ダンボールに連番で数字を記入しておけば、外から見ただけで全てのダンボールが揃っているかを簡単にチェックできます。あとから確認しやすいのは、運び入れる予定の部屋ごとに通し番号を振っておき、全てを詰め終わってから部屋ごとの総数を控えておく方法です。

たとえば、リビングの物をダンボールに箱詰めし終えたら、即、箱の横と上フタに、「リビング、品名、サイドボード中段」などと記入し、大きく「1」と書くようにします。次々にダンボールに詰め終わったあと、抜けがないように数字を「2、3、4……」と連番で記入していきます。

最終的に20個になれば、総数をメモしておくか、ダンボールに書いた「1」のあとに「/20」と書き足して「1/20」、「2/20」と記載しても良いです。自分のやりやすい方法で必ず総数は控えておいてなくさないようにしてください。

荷造りをした人が入れたらすぐに番号を書いておくと、間の番号が抜けていた場合、何がなくなったのかがあとから思い出しやすいのです。中身の品名を記入する際に、わざわざ「ブランドバッグ」、「高級腕時計」や「下着」などと書く必要はありません。自分であとから分かるように曖昧にしておきましょう。

慎重を期すなら、フタを閉める前に内容物が分かるように写真を撮っておくと万全です。

価格の証明となる領収証は捨てないこと

荷物が紛失したため届け出ても、実際に本当に存在したのかが分からないと引っ越し業者も対応に困ってしまうことがあります。それを逆手に取り、実際よりも高価だったと主張する人もいるようです。

自分が本当に所有していて実際の購入金額が分かる証明となるのに一番ふさわしいのは、購入したときの日付と金額がわかる領収証です。電化製品は取扱説明書や保証書と一緒にレシートや領収証を保管しておくと良いでしょう。他の高額な買い物も、とりあえずレシートと品物の画像があれば、万一の際の証明になります。

補償してもらえないものもあるの?

引っ越し業者に運んでもらった荷物の全てに対して補償してもらえるとは限りません。トラブルを未然に防止するために、国が公示する標準引越運送約款では、引っ越し業者が荷物の引き受けを拒絶することができるものを示しています。

約款の引受を拒絶することができるものとは

高価なものや貴重品は、引っ越し業者は荷物の引き受けを拒否できます。現金や貴重品、美術品や骨董品、生き物や危険物などの特殊な管理を必要とする物は、引き受け拒絶することがあります、と標準引越運送約款に記載されています。

しかし、何が何でも運んでもらえないわけではなく、ペットや絵画の輸送はオプションサービスを利用したり、高価なものは個人で保険に加入することで引き受けてもらえることがあります。事前の訪問見積もりの際に、正しく申告をしてトラブルがないように相談しておきましょう。

参照:国土交通省「標準引越運送約款」

まとめ

引っ越しの準備や手続きに奔走し、あまりに忙しいと、あとから思い出そうとしても細々とした記憶がない人もいます。そのため、荷物の紛失は自分の記憶違いかもしれない、となかなか言い出せない人もいるようです。そうならないためにも、ダンボールに通し番号を振ることは有効です。

とにかく、破損にしても紛失にしても、引っ越し後に速やかに確認しましょう。遅くなって届け出たのでは、当時に関わった作業員が転勤したり、退職したりしてしまうと、なかなか話が進まないケースも想定されます。

実際に、そのように言い逃れをして期間を引き伸ばし、責任の所在をうやむやにしてしまうケースもあるようなので、引っ越しを依頼する際は、そのあたりも含めて誠実な業者を選びたいものですね。

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