引っ越しをするときに借りていた部屋を大家に返しますが、気になるのは、修繕費用としてどのくらい請求されるかということです。少しでも安くすませたいのに、壁に画びょうの跡がくっきり残ってしまっていると、とても気になりますね。そこで、そんな場合に、簡単に画びょうの跡を隠すことのできる裏技をまとめました。
画びょうを抜いたらぽっかりとした穴が!こんなときに使える裏技
そもそも画びょうを使わなければ修繕費用の心配なんかいらないのに、といった意見もあるかもしれませんが、普通に生活していれば、壁にカレンダーをかけたり、時計をかけたりしたいものです。このように、生活するうえで必要という理由で画びょうを使ったというケースもあるはずです。
壁紙の耐用年数は6年で、それ以上経過すれば価値は1円になります。そのため、長い間その部屋に住んでいた場合は、大きな金額を請求されることはほとんどありません。それでも、キレイにして返すに越したことはありません。画びょうの跡や壁紙の状態に合った修復方法で、少しでも画びょうの穴を目立たなくしてから退去しましょう。
ティッシュで簡単にできる修復術
この裏技に必要なのは以下の3つだけなので、とても手軽に実践できます。
- ティッシュ
- 木工用ボンド
- 画びょうや爪楊枝、針など、先のとがった細いもの
まずは、木工用ボンドを画びょうの穴の上に少し出します。そこにティッシュを当てて、穴の中にできるだけ詰め込みましょう。この時、画びょうや針なので押し込むようにすると上手に作業できます。
また、ティッシュを予め”こより”にしておいて、穴の中に差し込むようにしても大丈夫です。穴がティッシュで埋まったら、はみ出した部分をちぎり、外に飛び出ている余分なティッシュも穴の中に収まるように押し込みます。そして、クロスの模様に馴染むように爪で凹凸を付ければ完成です。
色つきの壁紙の場合は、紙粘土で直そう!
壁紙が色つきの場合は、色塗りが大変なため、ティッシュの裏技で修繕するのは至難の業です。穴をふさいだ後にマジックや水性ペンで塗ろうとしても、ボンドの質感が邪魔をして上手にごまかせません。
そのため、予め色のついた素材を使うことがポイントです。100円ショップなどで簡単に入手できるカラー紙粘土を用意して、ティッシュの代わりに詰め込みます。ボンドを必要とせず、少し練って細長くしたら、穴に埋め込んで爪で模様を整えるだけなので、簡単です。
壁紙の色とちょうどマッチする色が見つからない場合は、何色かのカラー紙粘土を練り合わせてみましょう。ちょっとだけ日焼けした壁紙の色に合わせたいなら、他のカラー紙粘土を合わせて茶色を作るよりも、少量のファンデーションを混ぜることをおすすめします。壁紙の色と比べながら、少しずつ調整してみてください。
小さな穴なら、修正テープでもOK?
ティッシュを埋めるまでもないような小さな穴の場合は、もっと簡単に修繕できます。やり方は簡単で、穴の上から修正テープを貼って指で馴染ませるだけです。白い壁紙で、本当に小さな穴の跡なら、この方法を試してみましょう。
本格的な修繕をしたいなら!
何度も同じ穴に画びょうを刺し直したせいで穴が広がりすぎてしまい、上記の修繕方法では修復しきれない!といった場合には、壁紙を貼り直す方法を検討しましょう。貼り直すといっても全面的に取り換えるわけではなく、穴の周りだけ切り抜いてキレイな壁紙と交換するだけです。必要なものは以下の通りです。
- カッターナイフ
- 多用途シール
- 両面テープ
- ドライバー
- 定規
一番大変なのは、壁紙の入手です。全く同じものを入手するためには、コンセントカバーに隠れている部分をうまく活用しましょう。コンセントのカバーの隙間に爪を入れて手前に引くと、パカッと簡単に外れます。
その中に、金属のプレートのようなものとプラスチックの枠のようなものがありますが、今回は、プラスチックの枠で隠れている部分を少し利用しましょう。
プラスチックの枠を止めているネジを外したら、コンセントカバーに隠れる部分からはみ出さないように定規をあてながら、カッターナイフで壁紙を切り取ります。慎重にはがしたら、失くさないように保管し、コンセントカバーを元に戻しましょう。
コンセントを無事元に戻せたら、壁紙の修繕に戻ります。入手した壁紙を穴の上に重ねて、穴より一回り大きいサイズで切り抜きましょう。元の壁紙と重ねて切り抜くと、貼り直す箇所と全く同じ大きさの壁紙を作ることができます。
元の壁紙をキレイにはがしたら、新しい壁紙を両面テープで貼り付けます。このままだとはがれてきてしまう可能性があるので、仕上げにホームセンターなどで300円ほどで販売されている多用途シールを上から塗ると完成です。
画びょうを使いたい人におすすめ!跡の目立たない画びょう
新居に入ったばかりなどで、まだ画びょうの穴はないけれど、これから使いたいという人は、穴の跡が残りにくい画びょうを使ってみると良いでしょう。おすすめは「ニンジャピン」というもので、通常は円錐状の画びょうの針部分がV字型になっています。
一般的な画びょうと比べて壁に刺さる面積が圧倒的に少ないので、針を抜いた後も穴が線のように残るだけで、あまり目立ちません。ポスターなどを貼る用途で使いたい場合、ポスターにも最小限の傷しかつけません。15個入りで900円程度と少々値は張りますが、修繕費用を考えれば損をしない買い物といえるでしょう。
このほか、とにかく針が細い画びょうなどがあります。種類によっては100円ショップで手に入るものもあるので、いろいろ探してみましょう。また、穴の数自体は増えますが、紙を壁に貼り付けるだけならステープラーも代用できます。
まとめ
カレンダーやちょっとした額など、暮らしを豊かにしたり彩ったりしてくれるものを壁にかけるには、画びょうの使用が欠かせません。しかし、そのために「借りている部屋に画びょうの跡が残ったらどうしよう」などと、びくびくしながら暮らすのも本末転倒です。
今回紹介した裏技だと簡単に修復できるので、すでに穴を開けてしまった人は試してみましょう。ただし、消せるからといって遠慮なしに穴を開けてしまうのも考え物です。まだ画びょうを使っていない人は、大きな穴の開かないタイプを使用するなど検討してみましょう。