最近メジャーになりつつある引っ越し業者の有料オプションサービスで、盗聴器探査サービスというものがあります。
このようなサービスは、昔は引っ越し業者ではなく、調査会社や探偵業がトラブルを抱えた人を相手に専門的に行っていたものですが、まさか引っ越し業者のサービスで導入されるようになるとは、それだけ身近な問題になってきたということかもしれません。
女性の一人暮らしなら特に気になるのではないでしょうか。気になる料金についてまとめてみました。
盗聴器探査サービスが生まれた背景
引っ越し業者が盗聴器探査サービスを行うようになったのには、現代の世相を反映していることがひとつあげられるでしょう。そして、引っ越し作業中の調査であれば、別にどの部屋に入ってもらっても気にならない、ということもいえるのではないでしょうか。
普段生活している全ての部屋を細かくチェックしてもらうのは何となく抵抗がある人もいるでしょうが、引っ越しの時なら他のスタッフもいてくれるし、荷物はダンボールの中で見えないようになっているし、そういう点では気楽ですね。
女性のストーカー被害の頻発
ここ最近の女性を狙った犯罪は悪質なものもあり、不幸にして最悪な結果になってしまったケースもあります。ニュースになったような事件だけでなく、怖さを感じたことがある女性は相当数いると思われます。
女性が一人暮らしの賃貸住宅を引き払って、またよそに引っ越して一人暮らしを始める場合は何かのトラブルを抱えていることもあるものです。
そのような女性向けに、オートロックやセキュリティー会社と契約するワンルームマンションが登場したり、モニター付きで録画機能ありのテレビドアホンを積極的に設置するアパートやマンションが増えたり、女性専門の引っ越しサービスが誕生したりしています。その流れの一つとして盗聴器探査サービスも導入されました。
都会で一人暮らしをする娘さんの親御さんも、入居前に盗聴器探査サービスをやったと伝えれば少しは安心できるのではないでしょうか。もちろん女性の一人暮らしに限らず、どなたでも申し込むことができます。なかには引っ越しをしなくても、盗聴器の探査サービスだけを申し込める引っ越し業者もあります。
安価な盗聴器を誰でも入手できる
技術の進歩により、高性能な小型の盗聴器が秋葉原やインターネットの通販サイトで一般人でも簡単に購入できるようになりました。
留守中のペットや子ども、離れて住むお年寄りを見守るための「見守りカメラ」、「留守番モニター」などのように、Webカメラで室内の様子を離れたところからインターネットを経由してパソコンやスマホでチェックできるサービスがあります。そのように見守りや監視目的で盗聴器を仕掛ける人もいるとか。
新婚夫婦で奥さんを束縛したい旦那さんは、日中の奥さんが1人で留守番をしている時にもしや危険な目にあわないか心配で心配で仕事も手につかない、という人がいるようです。かといってしょっちゅうLINEやメールで近況をやりとりするのも無理があります。
奥さんが危険な目にあった時にはいち早く察知したり、浮気をしていないか確かめる目的で盗聴器を仕掛ける人がいるそうです。
仕掛ける時は奥さんに見つからないように慎重に設置したのでしょうが、引っ越し前では奥さんの目の前でそれを外す機会がなかったのか、そもそも自分で仕掛けた盗聴器自体をすっかり忘れ去っていたのか、その辺は定かではありませんが、前の住人が取り付けたまま退去したということも結構あるようです。
その盗聴器が発する電波を第三者の誰かが傍受していたとしたら気味悪いと思いませんか?
ターゲットとする相手の生活や秘密を探りたくて盗聴器を仕掛けるストーカーや、女性でさえあれば相手は誰でも構わないという無差別タイプ、いかに見破られずに知らない間に盗聴器を仕掛けることができるかというスリルを味わいたいタイプや、盗聴器が発信する電波を拾って、盗聴を傍受する傍受マニアもいますので用心するに越したことはありません。
引っ越し業者のオプション料金の価格は?
盗聴器は昔に比べて小型化され、見つかりにくく高性能にもかかわらず案外安価で入手しやすくなっており、年間の販売台数は30万個とも40万個ともいわれています。これだけ市場に出回っているとすれば、あなたの身近にあっても何ら不思議ではありませんね。
多くの引っ越し業者で申し込み可能!
大手の引っ越し業者のみならず、中小の引っ越し業者や地域密着業者でも盗聴器探索サービスをやっているところはあります。それぞれの引っ越し業者のホームページのオプションサービスや付帯サービスのリンクから詳細を見ることができます。
引っ越し業者のサービスは、自社スタッフが盗聴器の探査機を使用して簡易的に探査するか、引っ越し業者と提携している専門会社に委託し、そこから調査員が派遣されることになります。
引っ越し業者が独自に探査機を使用し調査をする場合、1LDKの場合は1万円程度が相場で、部屋が増えるごとに料金が加算されます。また、アパートやマンションよりも、一戸建ての方が割高になっています。
また、提携先の専門会社でも、一般的な市場によく出ているタイプの盗聴器を探査するには簡易的な器械の調査で十分とする向きもあり、その場合も1万円からという料金設定が多いようです。さらに慎重を期すために、簡易調査では引っかからなかった特殊な盗聴器も探査できる高性能な機器を使用してのサービスもあります。
そちらの調査料は出張費や機器使用料や調査員派遣料などがかかる場合もあり、5万円から7万円、または10万円以上など業者により料金設定は様々です。
引っ越し業者のオプションを利用しなくても、自分でNTTのタウンページやインターネットで探して個人で申し込むこともできます。いきなり電話で依頼して家にきてもらうのではなく、まずは何社かに電話で問い合わせをしてじっくりと担当者と相談してみましょう。
その時の対応と探査料金、果たしてそこまでやる必要があるのかをよく検討した上で申し込むようにしましょう。なかには怪しげな調査会社もありますので注意が必要です。とりあえずは大手の引っ越し業者と取り引きのある調査会社ならひとまず安心できるのではありませんか。
無料で調べてくれる引っ越し業者もある!?
なんと、この時代に引っ越しをする顧客を対象に「盗聴器無料調査サービス」を提供している引っ越し業者もあります。もちろんスタッフによる簡易的な機器を使用してのサービスになりますが無料とは太っ腹です。
ただし、この場合気を付けたいのは「無料」という言葉に惑わされるのではなく、全体の引っ越し見積もり額を見て判断するようにしましょう。他で盗聴探査サービスの有料オプションサービスを申し込んだにしても、そちらの方が全体の見積もり額としては安い場合もあるからです。
オプションサービスの盗聴器探査サービスの取り扱いのある業者のみを限定して探したい場合は、引っ越し見積もり一括サイトで検索対象を絞って探すのが一番効率が良いかもしれません。
まとめ
信じがたいことですが、前の入居者が退去する前に仕掛けて置くこともあるそうなので、できれば入居前に調べたいところです。ターゲットは必ずしも自分ではなくても、盗聴器が仕掛けられているだけで嫌ですよね。女性に限らず、ファミリー世帯でも安心を買うつもりで探索サービスを検討してみてはどうでしょうか。