海外から日本国内へ引っ越す場合の料金相場と注意点

海外から日本国内へ引っ越す場合の料金相場と注意点

仕事の都合や留学などで海外に住んでいた人が日本に帰ってくることになった時、考えなければならないのが海外生活の間に増えた荷物の移動です。増えた荷物の整理をする時間も考慮して、引っ越しが決まったらすぐに準備に取り掛かりましょう。

日本への引っ越しでの注意点

海外から引っ越しをする場合は国内引っ越しよりも慎重に情報を集めることが大切です。特に梱包の仕方や輸入可能な物品かどうかの下調べはしっかり行いましょう。

国内引っ越し以上に準備に時間が必要

海外から日本国内への引っ越しが決まったら、できる限り早い段階で引っ越し業者の手配や荷物の整理などを始めるようにしましょう。入居日の決定や、日本国内に残してきている荷物があれば、その配送の手配なども並行して行う必要があります。

また、全体の荷物量を把握したら、船便で送る到着が遅くていい荷物と、航空便で送る、できるだけ早く手元に欲しい荷物、手荷物として運ぶ引っ越し後すぐ使う荷物の仕分けもしなければなりません。

航空便が高いという場合は、国際輸送だけ航空便を利用し、国内は船便などを利用して価格と速さを両立させたSAL便がおすすめです。荷物の到着までの速さは航空便、SAL便、船便の順に早く、アメリカと日本間であれば、それぞれ3日程度、10日間程度、3週間程度かかります。

会社から引っ越し費用を出してもらえる人なら、会社の提示する予算内に収まるように引っ越し業者を探して交渉したのち、会社に結果を報告するなど、色々な手続きも増えることでしょう。

さらに、どうしても予算だけで荷物を全部持っていくのが無理なら、はみ出た分を自分で持ち出すのか、荷物を削って予算内に収まるように調整するのかを検討する時間も必要です。

長距離移動に耐えられる梱包を

積み降ろしの回数の多い海外からの引っ越しは、国内引っ越しに見られる単純なトラック輸送よりも、受ける振動が大きく、期間も長いため、よりしっかりとした梱包を求められます。

国内引っ越しなら大丈夫だったと雑な緩衝材の詰め方をしていては、輸送中にダンボールの中で壊れしまうこともあります。そのため、多少ゆすっても中身が動かないように、隙間はしっかりと緩衝材で埋めるようにしましょう。

また、ダンボール一箱ごとに梱包した物品の詳細を所定の用紙に記入することを求められます。この作業は、通関にかかわるところなので、時間をとって確実に行いましょう。その意味でも、早めの段階から引っ越し計画を始めることが大切です。

書類は不備のないように揃える

日本に着いた後、手荷物検査などの手続きを行う際に「携帯品・別送品申告書」の提出が必要です。同じものを2枚書いた上で税関に確認してもらい、スタンプを押してもらった上で1枚を控えとして渡してもらえます。

申告書は、引っ越し業者から届けてもらうほか、機内や到着した空港の税関検査場でも手に入れることができます。別送りにした荷物の個数などを記入する欄があるので、忘れない様にメモをとっておきます。

また、到着出口から出る前に、必ず申告書の控えにスタンプがあるかどうかを確認しましょう。後になってからスタンプがないことに気が付いたら、できるだけ早く空港の職員に相談してください。

通関を引っ越し業者がやってくれる場合は、チェックを受けた携行品・別送品申告書を所定の方法で引っ越し業者に受け渡しましょう。同時にパスポートのコピーやスーツケースのカギなども必要です。

利用した業者の受付カウンターが到着空港にない場合は、郵送での送付になります。送付物に抜けや漏れがないかを確かめた上で、担当部署に送りましょう。この作業を忘れるといつまでたっても荷物検査を始めることができず、荷物の到着が遅れてしまいます。

また、書類を忘れて正常に手続きが行われなかった場合や申告漏れがあった場合は一般輸入貨物として扱われ、そのための手続きを別途行う必要があります。

保険について

引っ越し業者には、オプションで荷物にかける保険が用意されています。業者によって細かい保障内容は異なりますが、輸送中の事故などで家具や電化製品などが破損した場合、修理代金や査定額相当の金額を支払ってもらうことができます。

輸入に注意が必要なもの

当たり前ですが、麻薬や覚せい剤、拳銃や刀剣、爆発の危険があるものなど、国内に持ち込むにふさわしくないものは輸入自体が禁止されています。その他、植物の種子や苗など種類によって輸入を制限されているものがあります。

また、おもちゃや食品、食器等は厚生労働省、動植物とそれを原料とした加工品は農林水産省の許可が必要な場合もあります。また、輸入可能かどうかの事前相談を行うなら以下の窓口を活用しましょう。

食品等輸入届出受付窓口一覧:http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/soudan/index.html
植物防疫所へのお問合せ先:http://www.maff.go.jp/pps/j/guidance/outline/contact.html

返答には1週間程度の時間がかかることもあります。そのため余裕を持った問い合わせをしましょう。

引っ越し業者の選び方

引っ越し業者を選ぶ時は、日系、または日本語の通じる国際引っ越し業者がやっぱり安心ですよね。日系のテレビや新聞などの情報から探すことができます。良い業者を見極めるためには、必ず訪問見積もりを利用することです。

実際に会って話をすることで、電話やFAX、インターネット経由のみでは分からない、引っ越し業者の印象を見てから決めることができます。営業担当との信頼関係も生まれるので、何かあった時に質問しやすくもなります。

また、日本語が通じる引っ越し業者に頼む時にも、引っ越し作業員のうち何人が日系人で何人が日本語を話せるのかというところを確認しましょう。頼む業者によってはリーダーの人のみが日本人で実際に作業するのは現地スタッフのところもあります。

梱包の仕方の指示など、言葉が通じない場合もあるので語学力に自信がない人は当日日本語が喋れるスタッフが来るかどうか、必ず確認しましょう。

但し、そのような日本語でのサポートのしっかりしている業者は料金もしっかりした金額を請求される場合が多いので、安く済ませたいならある程度のところで折り合いを付けることが肝心です。

費用を抑えるために

なるべく安く引っ越しをするためには、できるだけ荷物を減らした上で、相見積もりをして引っ越し業者を決めましょう。海外発の引っ越しでも受け付けている日本の引っ越し業者もあります。

荷物量を減らそう

関税がかかることや、電圧やコンセントの形が違うこと、引っ越しの際のトラブルの多さやかかる費用などを考えると、家具や家電は日本国内であらためて調達した方が良いでしょう。

また、服や本、インテリアに使っていた雑貨など、こまごまとしたものを全て持って帰ろうとすると、意外とかさばってしまいます。なるべく荷物を減らすために、これらの荷物も持って帰るのは厳選したものだけにします。

最近はネット通販の普及により、日本にいても海外ブランドのものは簡単に手に入るので、こだわりや思い入れのあるもの以外はフリーマーケットやリサイクル、ガレージセールなどで処分しておきましょう。

一括見積もりサイトを活用しよう

自身の語学力によって差はありますが、細かいアドバイスや交渉をする時は、やはり母国語の方がやり取りをしやすいので、現地のみで引っ越し業者を探すのではなく、日本の引っ越し業者も候補に入れておきましょう。

また、海外発の引っ越しを受け付けている業者を探すなら、一括見積もりサイトで見積もりをとるのが簡単です。条件を指定しておくだけで、向こうから連絡してきてくれます。

まとめ

海外から国内への引っ越しでは、何よりも準備期間を長く設けることが大切です。特に荷物が輸入できるかどうかの確認はしっかりと行いましょう。引っ越し業者から連絡が来たら初めの1社で決めることはせず、相見積もりをすることが大切です。その方が、より確実に安価な引っ越しにできるでしょう。

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