急な転勤が決まり、急いで引っ越し準備を進めなければいけないのに、まだ新居が決まらない!
期日が迫っている時は、やれるものから同時進行かつ突貫作業でやらなければいけないことがあります。
引っ越しのシーズンで引っ越し業者が混むことはわかっているので、せめて引っ越し業者のスケジュールだけでも押さえておきたい、という悲痛な声が繁忙期には特に多くなります。こんな時、新居が決まっていなくても引っ越し業者に頼むことができるのでしょうか?
新居が決まっていなくても見積もりができる場合もある
繁忙期は引っ越し業者にとっては、年間の収益の3分の1をこの時期に稼ぐ、と言われるほどのここ一番の稼ぎ時になります。ある程度知名度の高い業者なら、次から次に引っ越しの問い合わせがあり、特に営業努力をしなくても仕事が舞い込みます。
新居が不確定な引っ越しは、新居の前にトラックを長時間留置きできるかという立地条件や、トラックが通過できる道幅や曲がり角、対面通行の可否などを考慮した最適なトラック選びができません。
本来なら大きいトラック1台で済むところを、念のためどの道幅にも対応できるような小さいトラックで何台も連なって行くことになると、わざわざ高速道路代や運転手の増員などで余計に引っ越し料金がかかることになり、お客さん側で、そんなに高いなら結構です、と断られる場合が往々にしてあります。
そういうリスクのある予約は、業者にとっては避けたいのが本音、というのはごもっともな話ですね。その点、トラックの台数と作業人数に余裕があり、あとから支店間でトラックの貸し借りの調整が問題なくできる業者ならお任せくださいと言える場合もあります。
直接断らないにしても、なかなか連絡をくれなかったり、あからさまに高い見積額を提示してくるような業者はそもそも積極的に契約を取るつもりがないのかもしれません。そんなところに無理に頼んでもその先が心配ですね。
転勤先がわかっていれば概算の金額を出せる
転勤先の支社の住所さえわかれば、家を探して住むのは、ここを中心とした範囲のA市かB市辺りという予測はつきやすいですね。大体の距離さえわかればおおよその見積もりの概算の金額を出すことができます。
あとは、階数に応じて新居のエレベーターの有無や特殊作業が発生した場合は大体このぐらいの金額が追加され、道幅に応じて小さいトラック2台ならいくら、大きいトラックならいくらというような形になるでしょう。
ただ大まかな地域も決まっていないような不確定な状況なら、業者の対応エリア内であるかもわかりませんし、見積額を出すことすら難しいです。
見積もりは出せても、空いているかは不明
少なくとも今住んでいる家から荷物を運び出す時の詳細は把握できますので、今の荷物量とエレベーターの有無、家の前の道路幅を見て搬出するのに必要なトラックサイズは判断ができます。
そのままのトラックで行けるようなら、あとは建物の階数とエレベーターの有無さえわかればさらに見積額がハッキリしてきます。
ただし、新居の入居日が決まらないのであれば、引っ越しする日にちも不確定となり、曜日によっては休日割り増し料金が発生する場合もあります。休日は早くから満車となり、空きがないことがあります。繁忙期の休日を長期間にわたり仮予約の状態で押さえておくことは無理があるでしょう。
繁忙期なら住所が確定している人が優先
引っ越しシーズンだと、業者側もある程度前もってスケジュールを押さえておきたいところです。なぜなら、臨時従業員が何人ぐらい必要になるか、または派遣会社に頼むか、社内スタッフで足りるかどうかの判断をし、必要があれば早めに求人広告などで募集をかけて人員の確保をしておく必要があるからです。
大手では必ず繁忙期ごとにバイトを大量募集することが多いですが、小規模業者では常日頃から確保しているわけではありません。次々と訪問見積もりの予約が入るような業者では、新居が不確定な場合の見積もりを断られる場合があるということも覚えておきましょう。
注意したいポイント
新居が決まっていないと、荷物量と建物構造を見て搬出する時の必要人員とトラックは把握してもらえますが、そこから先は不確かな部分が多過ぎて、どうしてもきちんとした見積額が出せません。
そのような状態では、そこまでの見積額が最安値の業者でも、新居が正式に決まり、正確な見積額を出した時点では、必ずしも最安値とはならないことが当然考えられます。
引っ越し日までに相当の日にちがあり、早いうちに新居が決定できれば大丈夫な場合が多いですが、ギリギリまで新居が決まらないようでは業者側にとっても甚だ不安要素が大きく、残念ながらスケジュールを立てて業務の調整を行わなければいけないことから、いついつまでに新居が決まらない場合は、引っ越し作業をお受けすることができません、ということになってしまいます。
そういう時は、引っ越し日を先延ばしにするか、早いうちに新居を決定するかしないといけません。
まとめ
結局は新居が決まっていない時点で各社の比較検討をすることは甚だ早計で無意味であると言えます。とりあえずは各社のサービス内容や売りとするセールスポイントなどが聞けたのは良かったにしても、ここからが大変です。
さらに1社ずつに新居の説明をして、新たな正しい見積もり金額を出してもらい、さらにそれぞれに交渉し各社からの値下げの返事を待ち、そこから1社に絞るという流れは、忙しい時にはかなりの無駄が生じることになりますよね。
それならば、新居が決まって、各業者間で全ての条件を揃えてから相見積もりを取る方が、ずっと流れ的にはスムーズにいきます。