引っ越しが原因で様々な体調不良を起こすことがまれにあります。その体調不良のひとつにアレルギー症状があり、引っ越しの疲れやストレス、新しい環境に身体がうまく適応できない場合など原因は様々です。特にアトピーやアレルギーなどの持病がある人は悪化してしまうこともあります。
引っ越し後にアトピーやアレルギーが悪化することはある?
アレルギーやアトピーはもともとの体質で持っている場合が多いですが、引っ越しによる環境の大きな変化により発症することも多々あります。引っ越しを検討している時点で、アレルギーの要因が少ない物件選びや立地選びをできれば良いですね。
もともとアレルギーは遺伝性のものも多く、家族にアレルギー持ちの人がいれば今までそのような症状がなかった人でも急に発症してもおかしくありません。アトピーやアレルギーは小さな子どもから大人までなりうる病です。
アレルギー性鼻炎や喘息なども引っ越しをきっかけに発症、悪化することがあります。特に免疫力の弱い子どもや引っ越しの疲れで抵抗力が弱っている大人がなりやすい疾患です。アレルギー症状が出て、原因もはっきりわからない場合は病院で血液検査をすればアレルギーの要因が特定できます。
アトピーが悪化する原因
引っ越しにより持病のアトピーが悪化してしまう場合もあれば引っ越し後アトピーを発症してしまうこともあります。その原因は何でしょうか?
引っ越しは精神的にも身体的にも見えない部分でかなりストレスになっていることがあります。引っ越し作業に追われているうちは気づかなくても、新生活がスタートして一気に疲れが出てしまうことがあります。アトピーはシックハウス症候群やハウスダストなどの環境要因や生活環境の変化によるストレスでも発症します。
アレルギーが悪化する原因
世の中で何らかのアレルギーを持っている人は少なくないと思います。アレルギー体質の人がアトピーも持っていることも多いです。引っ越しをきっかけにこれらが悪化または発症するのはなぜでしょうか。
アトピーと同様に引っ越しの疲れやストレスからアレルギー症状が悪化することがあります。特に新しい住まいのハウスダストにより喘息や皮膚炎、鼻炎や結膜炎を発症してしまうこともあります。また、引っ越しした地域によっては今まであまりなかった花粉が飛散して急に花粉症が悪化するということもあります。
また、一見ダニやほこりと縁がなさそうな新築物件だったとしてもアトピーやアレルギーが悪化することがあり、その要因がシックハウス症候群といわれています。
対処法
引っ越しの後に急激にアレルギー症状やアトピーが出てしまった場合、どのように対処法すれば良いのでしょうか?特に小さなお子さんなどが原因不明の咳やくしゃみをするようになった場合、なるべく早く原因を特定して取り除いてあげましょう。
ハウスダスト対策
室内のダニやほこり、カビなどがハウスダストとしてこれらのアレルギー症状を引き起こします。引っ越し後に急にアレルギーがひどくなった場合はまずはハウスダスト対策を。家の中をこまめに掃除することが大切ですが、特に寝室は念入りにしましょう。
ダニや花粉を取り除く掃除機がおすすめです。高温、多湿の環境はダニが繁殖しやすく、カビ菌も増殖しやすいので空気清浄機を使ったり、結露の出やすい箇所があるなら換気や乾燥を心がけましょう。
シックハウス対策
新築物件の建材に使用される化学物質、ホルムアルデヒドやシロアリ駆除用の防虫剤、有機リン系の塗布剤がシックハウス症候群の要因になると言われています。シックハウス症候群はアトピーや目、鼻、喉への症状以外にもめまいや吐き気を引き起こすこともあります。
建築業者など専門家に家内の空気汚染度を計測してもらえば化学物質の数値がわかります。原因が特定できたらなるべく除去しましょう。シックハウスの対策はまずはこまめな換気です。空気清浄機を置くのも効果的です。またホルムアルデヒドを除去するスプレー剤なども市販されています。
ストレス対策
以上の環境要因以外にも引っ越しによるストレスはアレルギーやアトピーを引き起こす大きな原因のひとつでもあります。特にもともとアトピーや喘息を持っている人は引っ越しの疲れや気温や湿度の変化でも症状が悪化しやすいものです。
アトピー性皮膚炎では引っ越しのストレスにより発疹患部位を掻き崩してしまったり、痒くないのにストレス解消のために掻いてしまう、痒みで眠れない、などが原因で抑うつ症状が出ることもあります。
強引に新しい環境に馴染もうと無理をしたり、何か孤独を感じてしまっている場合は1人で悩むことはせず、家族に話したり休息やストレス解消ができるようにしましょう。
アレルギーを起こさないような物件選び
引っ越しによるアトピーやアレルギーの悪化がストレス要因ならそのストレスを緩和する努力によってどうにかなりますが、住宅自体や環境に関する要因の場合は、掃除や換気で解決できず事態が深刻なときは思い切ってまた引っ越しをするしかない場合もあります。
このようなことにならないよう、アレルギー体質の人の引っ越しの物件選びは慎重にしましょう。賃貸では結露によりカビが発生しやすい部屋などは事前によく調べて避けてください。もともとアレルギー体質のお子さんやご家族がいる家庭では、新築を建てる時点でシックハウスや化学物質についてしっかりと学んでからとりかかりましょう。
まとめ
アレルギー症状全般に言えることは身体の抵抗力が弱いと発症、悪化しやすくなります。引っ越しの疲れや生活リズムの狂いを通常の状態に回復させ、バランスの良い食事や十分な休息をとることも大切です。
最後に、引っ越しによって今まで住んでいた家にあったアレルギーの要因がない家に移り住むことができれば、逆にアトピーやアレルギーの症状が緩和したり無くなることもあります。引っ越しはそういったメリットもあるのです。