
最近は、どこの家でもどこかしらのインターネット回線を引いているでしょう。引っ越しとなると、インターネットの契約においても手続きが必要です。今回はその中でも、フレッツ光やソフトバンク光に焦点を当てて解説します。
フレッツ光やソフトバンク光の移転手続きはどうする?
インターネットの引っ越し手続きを、移転手続きと言います。旧居でフレッツ光を利用していて、新居でも引き続きフレッツ光を利用したい場合は、この移転手続きをとることになります。
引っ越しが決まったらまずは、契約している回線業者のカスタマーセンターに連絡をしましょう。すると、どの顧客からの問い合わせなのかを確認するため、本人確認をされます。カスタマーIDがわかっていれば便利ですが、なくても、契約者氏名と生年月日、契約している電話番号を伝えると本人確認がとれます。
「移転手続きをしたい」と申し出れば、後はセンターの人が誘導してくれるので、それに沿って手続きを進めていけば大丈夫です。
移転の申し込みが終わったら、撤去工事と開通工事があります。しかし、一度目の電話でこれらの工事日が決められることは、ほとんどありません。回線工事業者の空き状況などを確認してから後日電話がかかってくるので、その時に立ち会いする日取りを決めましょう。
撤去工事について
撤去工事の立ち合いは、1時間くらいです。この時に回線終端装置(ONU)も回収されます。引いている回線の種類によっては、撤去工事の必要がない場合もあり、その時は自分で回線終端装置を取り外すことになります。
「自分で回線終端装置を取り外してください」と指示を受けた場合は、後日、回線終端装置返送のための箱が郵送で届くので、その中に回線終端装置を入れて送り返しましょう。
撤去工事において注意したいのは、移転手続きをとるタイミングです。移転手続きをとってから、工事日を決めるための電話がかかってくるまでには、どれだけ早くても1週間を要します。さらに、工事業者の都合により、希望日に工事を入れられない可能性もあるので、引っ越し日の2週間前には手続きしておきましょう。
もしも、工事が引っ越し日に間に合わなかった場合は、管理会社の人にお願いして代わりに立ち会ってもらったり、その日だけ特別に旧居に入れるようにしてもらったりするしかありません。そのような事態を防ぐためにも、引っ越しが決まったら早急に連絡するようにしましょう。
開通工事について
開通工事の立ち合いは、1時間~2時間程度です。この時、新しい回線終端装置も取り付けてもらえるので、電話やルーターはそちらに配線するようにしましょう。開通工事においては、回線の種類や工事ができる時期に注意が必要です。
回線の種類にはVDSLや光配線があり、集合住宅では、その住宅によって入っている回線が異なります。また、適応できるプランも違う場合があります。そのため、旧居だと1GBの通信速度が対応していたのに、新居だと数百MBしか出ないということも考えられます。
通信速度にこだわりのある人は、新居を選ぶ時から、引いている回線の種類に注目しておくことが大切です。工事の時期は、移転手続きをとってから最低でも1か月以上先になると考えておきましょう。
電柱などの工事が必要な場合は、さらに長い期間待たなければなりません。移転手続きをする時期が遅いと、数週間もインターネット環境のないまま過ごすことになってしまいます。
工事費用について
フレッツ光の移転工事費用は18,000円ですが、引っ越しキャンペーンなどをやっている時期なら10,000円ほどになります。また、ソフトバンク光の移転工事費用は24,000円です。
プロバイダに連絡するのも忘れずに!
回線業者への連絡が終わったら、プロバイダ提供業者にも忘れずに連絡を入れましょう。ソフトバンク光の場合は、回線とプロバイダがセットになっているので、この手続きは必要ありません。
勘違いされがちですが、インターネット回線は、回線とプロバイダの2つを契約して初めて利用できるようになります。フレッツ光にのみ連絡を入れて手続きをしても、プロバイダを忘れていると、工事が終わった後になぜかインターネットが使用できないという問題が生じてしまいます。
プロバイダの住所変更は、電話で新しい住所を伝えれば完了します。工事や立ち合いは一切必要ありません。
転居を機に、フレッツ光からソフトバンク光に転用する場合は?
フレッツ光からソフトバンク光に変えることを「転用」、引っ越しを機にフレッツ光からソフトバンク光に変えることを「移転転用」と言います。移転転用の方法は2通りあり、自分でそれぞれの業者に連絡して手続きを行う方法と、家電量販店などに行って専門スタッフにやってもらう方法があります。
自分で手続きをやるならこうしよう!
まずは、フレッツ光の転用番号取得センターに電話をかけ、転用番号をとりましょう。携帯のMNPをする時と同じような感じです。
転用番号を取得できたら、今度はソフトバンク光に電話をして、「引っ越しを機に、フレッツ光からソフトバンク光に転用をしたい」と申し込みます。その後の流れは移転手続きと同じです。フレッツ光で使っていたプロバイダへの連絡も、忘れずに行うようにしましょう。
よくわからない時は専門スタッフに任せよう!
専門用語がよくわからなくて、自分一人で手続きをするのが不安だったり、料金やプランの説明を対面でしてほしかったりする場合は、家電量販店などに行って、専門スタッフに手続きしてもらうのがおすすめです。
お店で申し込みをすると、独自にキャッシュバックを行っている場合があるので、工事費用を少しでも浮かせることができます。ただし、キャッシュバックを受けるためには、いくつかのオプションに加入しなければならないことがあります。
店員の説明にしっかり耳を傾けることが大切です。もちろん、キャッシュバックがいらないなら、提示されたオプションに加入せずに、転用することもできます。遠慮せずに要望を伝えましょう。
お店で申し込んだ場合も、プロバイダ解約の連絡は自分でしなければなりません。申し込みが終わったら、なるべく早めに電話をしましょう。
かかる費用はどれくらい?
移転転用をする場合は、申し込み手数料として3,000円、工事費として24,000円かかります。キャッシュバックを受けられる条件で契約しても、開通工事後にもらえたり、お店のポイントとしてもらえたりなど、様々です。直接工事費と相殺されるわけではないので、いったん支払いは必要です。
引っ越し先がエリア外の場合は…
引っ越し先がフレッツ光のエリア外の場合は、フレッツ光もソフトバンク光もいずれも利用できません。そんな時は、今使っている回線を解約して、その地域で利用できる回線を新たに契約しましょう。
フレッツ光やソフトバンク光が使えなくても、プロバイダは持っていける可能性があります。そのため、新しく契約する回線業者に、今利用中のプロバイダが利用できるかどうか確認をとって、使えるようならプロバイダの住所変更の手続きをとりましょう。
転用の場合、解約違約金はかかりませんが、解約するなら契約状況に応じた金額が請求されます。フレッツ光が最大30,000円、ソフトバンク光が10,000円です。プロバイダも解約する場合は、解約金がかかる場合がありますので、余裕を持って資金を用意しておきましょう。
インターネットの引っ越しは、ある意味時間との勝負です。申し込みをしても、開通までに1か月~1か月半かかるのが普通なので、新居のインターネット環境をどうするか早めに決めて、手続きをすることが大切です。入居してすぐにインターネットを利用したいなら、引っ越しが決まったその足でインターネットの移転手続きをするくらいの意気込みを持っておきましょう。
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※内容および金額はすべて執筆時のものです。