カーペットにできたコーヒーやしょう油のシミ取り方法

カーペットにできたコーヒーやしょう油のシミ取り方法

引っ越して新居に入ったばかりの頃は、自分がこれから過ごす空間であるとまだ実感できないことも多いものです。しかし、慣れた柄のカーペットを敷くと、見慣れない部屋がくつろげる空間に早変わりします。

カーペットは手触りが良いものも多く、床の冷えからも守ってくれますが、その分、汚れがついてしまった時の掃除は大変です。もしコーヒーやしょう油をこぼしてシミができてしまったら、どのように対処すればいいのでしょう。

大原則は即行動!

カーペットのシミ取りにおいて一番大切なことは、汚れの原因になるものをこぼしてしまったら、即行動を開始することです。もたもたしていると、その分だけ汚れを多く吸収してしまい、シミ取りをするのが大変になります。

素早く対処をして被害を最小限に抑えるためには、予め知識を吸収しておくことが大切です。焦らず騒がず、こぼしてしまったものに適したやり方で対処しましょう。

まずは、汚れの原因になるものの形状から、応急処置の方法を見ていきましょう。

水気の多いもの

コーヒーやしょう油、ワインなど、水気を多く含んでいるものをこぼしてしまったら、タオルやキッチンペーパーなどで水分を吸い取ります。上からタオルなどを乗せて優しく押さえる感じで行いましょう。

この時注意したいのは、ごしごし擦らないことです。少しでも擦ってしまうと、逆に汚れを押し込んだり、塗りこんだりしてしまう可能性があります。そうなると、せっかく素早く対処した意味がなくなってしまうので、気をつけましょう。

固形物に近いもの

カレーなどの流動物やゼリー、チョコレートなどは、水気の多いものと同じように対処すると被害を拡大させてしまいます。

固形物は、ティッシュやキッチンペーパーなど捨ててもいいものでつまむようにして、カーペットの上から取り除きます。この時、すでに汚れてしまった部分以外の箇所に触れないよう、細心の注意を払いましょう。

この際も、擦らずに対処することを心がけましょう。こちらも、奥に入ってしまうと後の作業だけでは汚れが取りきれず、シミが残ってしまう可能性があります。

カーペットのシミには種類がある

大まかな応急処置ができたら、次はシミ取りです。タオルやキッチンペーパーなどで取り除ききれなかった汚れを、定着する前に落としましょう。

このシミ取りの作業では、汚れを落とすための溶剤選びが重要です。適切な溶剤を選択するためには、汚れの原因が水性か油性のどちらに分類されるかを判断しましょう。

処置が早く、適切な溶剤選びができれば、どこにこぼしたのか分からないくらいまで、シミをきれいに取り除くことができます。

水性

気分がよくなってきたら手元がふらついておっとっと、となりやすいアルコール飲料は、この水性の汚れに該当します。このほか、ジュースやコーヒーなどの飲料、アイスクリーム、しょう油やソースなども水性です。

水性の汚れのシミ取りには、台所用洗剤がぴったりです。ぬるいお湯50mlに、数滴の台所用洗剤を加えれば、専用洗剤をつくることができます。これを、ぞうきんや汚れてもいいタオルなどに染み込ませて、叩くようにして汚れをふき取りましょう。

この時、中心から外側に向かって作業を進めると、どんどんシミの範囲が広がってしまいます。外側から中心に向かって、徐々に移動するように叩いていくことが重要です。汚れが見えなくなったら、新しいぞうきんを固く絞って、洗剤をぬぐうようにして水拭きをしましょう。

ぞうきんを洗って、固く絞って、水拭きをする。この作業をくり返して、洗剤が落ちたと思ったら、最後に乾いたぞうきんで残りの水分を取り去って終了です。

油性

パンにのせてもおいしいバターやマヨネーズは、油性の汚れに該当します。このほかにも、卵やペンキ、靴墨、サラダ油などが油性です。

油性のシミ取りも、基本的に水性の汚れと作業工程は変わりません。ただし、中性洗剤を使った作業をする前に、ベンジンでのシミ抜き作業が必要です。ベンジンは油性の汚れに強い薬剤で、丸洗いできないもののシミ取りをしたいときに大変重宝します。

こぼした汚れをふき取ったら、まずはこのベンジンをぞうきんなどに染み込ませて、シミの外側から中心に向かって叩きます。ぞうきんに汚れが移ってきたら、ぞうきんの場所を変えて再びベンジンを染み込ませ、作業を続けましょう。

汚れが落ちたら、あとは水性の汚れと同じように、台所用洗剤で汚れを洗って、水拭き、乾拭きをして仕上げます。

牛乳や卵などを含んだ汚れは特に注意!

水性と油性の違いのほかにも気をつけたいのが、汚れにたんぱく質が含まれているかどうかです。

洗濯の際にまだ温かいお風呂の残り湯を使うと汚れがよく落ちたり、食器を洗う際にお湯を使うと油汚れがさっと落ちたりするように、温めると汚れがよく落ちるという体験をしたことがある人は多いでしょう。

しかし、たんぱく質が含まれている汚れにお湯を使ってしまうと、かえって汚れが落ちにくくなる場合があります。それは、たんぱく質は、熱を加えると変質する性質があるからです。そのため、お湯を使って汚れを落とそうとすると、カーペットの上で固まってしまい、取り除きづらくなる可能性が高いです。

牛乳も卵も使っているアイスクリームや、血液などをカーペットの上に落としてしまったら、そっと塊を取り除いて、水分を吸い取り、温かくない水を使って対処しましょう。

その他の汚れの落とし方

上記で紹介した水性や油性の汚れの落とし方以外に、シミになる原因によっては他の落とし方が適切なこともあります。この汚れは頑固そうだと予め分かっている場合は、このような落とし方に挑戦してみるのもいいかもしれません。では、汚れ別に見てみましょう。

泥汚れ

外で遊んできた子どもがドロドロの服のまま家にあがり、カーペットが泥で汚れてしまうこともあるでしょう。そんな時は、まずできるだけ泥を取り除きます。手やティッシュなどでつかむのが難しければ、へらなどを利用すると良いでしょう。

おおかたの泥を取り除いたら、ドライヤーで冷風を当てて乾かしていきます。乾ききるまでには大分時間がかかるので、自然乾燥でも大丈夫です。

乾いたら、いらない歯ブラシなどで泥を細かくほぐしながら、掃除機で取り除きます。泥を取り除いた後のシミは水性なので、台所用洗剤を使ってシミ取りの作業をしましょう。

血液汚れ

血液でカーペットを汚してしまった場合は、中性洗剤を入れた水に、さらにアンモニア水を数滴加えてシミ取りをしましょう。色落ちすることがあるので、目立たないところで試してから作業をすると良いでしょう。また、大根おろしを作るときに出る搾り汁や、オキシドールを利用する方法もあります。

アンモニア水を加える方法は、チョコレートやワイン、コーヒー、緑茶などの汚れにも応用ができます。ただし刺激臭がするので、換気を忘れないようにしましょう。

カーペットは、部屋の印象を左右する重要なアイテムです。常に目に入るものですから、できればいつもきれいな状態で使用したいですね。引っ越しの際や大晦日の大掃除ついでにシミ抜きをするだけでは汚れが定着してしまい、落としきることができないので、何かをこぼしてしまったらその都度シミの種類に応じて対処しましょう。

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